稿本天理教教祖伝逸話編【二十九 三つの宝】をAIで子供向けに説明


 ある時、教祖は、飯降伊蔵に向かって、

「伊蔵さん、掌を拡げてごらん。」

と、仰せられた。

 伊蔵が、仰せ通りに掌を拡げると、教祖は、籾を三粒持って、

「これは朝起き、これは正直、これは働きやで。」

と、仰せられて、一粒ずつ、伊蔵の掌の上にお載せ下されて、

「この三つを、しっかり握って、失わんようにせにゃいかんで。」

と、仰せられた。

伊蔵は、生涯この教を守って通ったのである。

【現代の言葉にする】

ある日、教祖は飯降伊蔵(いぶり いぞう)さんに、

「伊蔵さん、手のひらを開いてごらん」

とおっしゃいました。

伊蔵さんが手を広げると、教祖はお米のもみ(三粒)を持って、

「これは“朝起き”、これは“正直”、これは“働き”ですよ」

と、一粒ずつ手のひらにのせられて、

「この三つの心を、ぎゅっとにぎって、なくさないように生きなさいね」

とおっしゃいました。

伊蔵さんは、生涯この教えを守って、生きていきました。

【ひとつずつ説明する】

「朝起き」って何?

→ 朝、きちんと早く起きること。  天理教では「朝起き」は、心を整える大切な習慣だとされています。だらだら寝ていると、心も体もゆるんでしまうから、気持ちよく一日を始める心がけが大切だという教えです。

「正直」ってどういうこと?

→ うそをつかない、心に正しく、まっすぐに生きること。  だれかに見られてなくても、正しいことをする心。自分の気持ちにも、まわりの人にもウソをつかず、まじめであることが大切です。 「働き」ってどんな意味?

→ 体を動かして、一生けんめい何かをすること。  ただの仕事だけじゃなく、家族のため、人のため、社会のために、力を出してがんばることも「働き」です。自分の役目をしっかり果たすことが大切だよ、という教えです。

【ぜんぶまとめると】

教祖が伊蔵さんに教えられた「朝起き・正直・働き」は、毎日の生活でとても大事な三つの心がけです。

この三つは、特別な才能やお金がなくても、だれでも今日からできることです。

でも、それを一生つづけるのはとても大変。でも、伊蔵さんはそれを生涯ずっと守って、天理教の教えを実行していったのです。

【たいせつな教え(ポイント)】

「朝起き」は心と生活を整える第一歩  → いい一日は、朝の心がけから始まる。 「正直」は信頼と平和をつくる心  → どんなときも、うそをつかない、まっすぐな心が大切。 「働き」は感謝の心を行動で表すこと  → 自分が生きていること、周りの人へのありがとうを、「働くこと」で表す。 三つの心を手の中に持って生きることが信仰の実践  → 信仰とは、難しいことを言うよりも、毎日の中でこの三つを大切にして生きることなんだよ。

この教えは、学校でも家庭でも、どんな場面でも大切にしたい「生き方の基本」です。