稿本天理教教祖伝逸話編【十九 子供が羽を】をAIで子供向けに説明


 「みかぐらうたのうち、てをどりの歌は、慶応三年正月にはじまり、同八月に到る八カ月の間に、神様が刻限々々に、お教え下されたものです。これが、世界へ一番最初はじめ出したのであります。お手振りは、満三年かかりました。教祖は、三度まで教えて下さるので、六人のうち三人立つ、三人は見てる。教祖は、お手振りして教えて下されました。そうして、こちらが違うても、言うて下さりません。

『恥かかすようなものや。』

と、仰っしゃったそうです。そうして、三度ずつお教え下されまして、三年かかりました。教祖は、

『正月、一つや、二つやと、子供が羽根をつくようなものや。』

と、言うて、お教え下されました。」

これは、梅谷四郎兵衞が、先輩者に聞かせてもらった話である。

【1. 現代の言葉にする】

「みかぐらうた」の中の「てをどり(手踊り)の歌」は、慶応3年の正月から始まり、その年の8月までの8か月間、神様が少しずつ教えてくださったものです。これは、世界で一番最初に出された教えです。

手の振り(お手振り)は、全部覚えるのに3年かかりました。教祖は、同じことを3回ずつ教えてくださいました。そのときは、6人のうち3人が立ってまねをして、3人は見ていました。教祖は、言葉では注意せず、手振りだけで教えてくれました。

こちらが間違えても、「恥をかかせるようなことはしない」と言って、見て覚えるように導いてくださったのです。

教祖は、「正月に子供が羽根つきをしているようなものですよ」と、やさしくたとえて教えてくださったというお話です。

これは梅谷四郎兵衛さんが、信仰の先輩から聞いたことを語り伝えたお話です。

【2. 言葉の意味とやさしい説明】

みかぐらうた:天理教のおつとめで歌われる大切な歌。神様の教えが込められている。 てをどりの歌:歌いながら手を動かして踊る部分の歌。心と体で表現する祈り。 刻限々々(こくげんごくげん):少しずつ時間をかけて段階的に。 お手振り:歌に合わせて体で行う振りのこと。動作を通じて理を表す。 恥かかすようなものや:人を人前で注意して恥をかかせるのは良くないという意味。 羽根をつくようなものや:子供が羽根つきを楽しんでいるように、気軽に、やさしく教えようというたとえ。

【3. ひとつずつ説明】

てをどりの歌は8か月かけて教えられた  神様は、慶応3年の正月から8月までの間に、段階的に歌を教えてくださいました。 これは世界に最初に出された教え  この「てをどりの歌」が、天理の教えとして初めて世の中に出たものです。 手振りの教えには3年かかった  手の振りはすぐには覚えられず、3年間かけて教祖が何度も教えてくださいました。 6人ずつ学び、3人が踊り、3人が見て学ぶ  教祖は、6人を3人ずつ分けて、実際に動いて覚える組と、見て覚える組に分けて教えてくれました。 間違えても注意せず、見て学ばせた  教祖は、間違っても怒ったり、恥をかかせたりせず、静かに見守りながら教えてくださいました。 たとえ話でやさしく教える  「羽根つき」のように、楽しく自然に覚えるようにと、子供にもわかるたとえで教えてくれました。

【4. まとめ】

このお話は、天理教のおつとめの基本となる「てをどり」が、神様と教祖によってやさしく、ゆっくりと時間をかけて教えられたことを伝えています。教祖は、決して叱ることなく、見守りながら何度でも手本を示し、相手を思いやって教えてくださったのです。学びは形だけでなく、「心の姿勢」が大切だとわかります。

【5. 大切な教え(ポイント)】

急がず、少しずつ覚えることが大切  信仰も学びも、一歩ずつ、ゆっくりと確かに積み重ねていくことが大事です。 まちがいを責めず、見て学ばせるやさしさ  人の間違いをとがめず、自ら気づくのを待つ教え方は、相手の心を大切にすることです。 たとえ話でやさしく伝える知恵  むずかしいことも、子供でもわかるたとえで教えることが、ほんとうの思いやりです。 行いで教える“見本”の姿  言葉だけでなく、行動を通して伝えることが一番の教えになります。