一ッ ひとことはなしハひのきしん にほひばかりをかけておく
二ッ ふかいこゝろがあるなれバ たれもとめるでないほどに
三ッ みなせかいのこゝろにハ でんぢのいらぬものハない
四ッ よきぢがあらバ一れつに たれもほしいであらうがな
五ッ いづれのかたもおなしこと わしもあのぢをもとめたい
六ッ むりにどうせといはんでな そこはめい/\のむねしだい
七ッ なんでもでんぢがほしいから あたへハなにほどいるとても
八ッ やしきハかみのでんぢやで まいたるたねハみなはへる
九ッ こゝハこのよのでんぢなら わしもしつかりたねをまこ
十ド このたびいちれつに ようこそたねをまきにきた
たねをまいたるそのかたハ こえをおかずにつくりとり

【言葉の意味とやさしい説明】
- ひのきしん:感謝の気持ちで、自分の時間や体を使ってお手伝いすること。
- にほひ:良い影響や、見本になる行いのこと(香りのように人に伝わる)
- でんぢ:良い心や行いのたねをまく畑(=人の心のこと)
- ぢ(地):土地や心の場所。ここでは「よい心のはたらき」
- たね:良い行いや教えのこと
- まく・はえる:たねをまいて育つ=良いことをすれば、良い結果が出るという意味
- やしき:天理の教会や神さまのいる場所
- つくりとり:育ったものを自分のものとして受け取ること(結果が返ってくること)
【ひとつずつ説明する】
一ッ
ひとことはなしハひのきしん にほひばかりをかけておく→ だれかにやさしく話すことも立派な「ひのきしん」。その行いは周りに良い影響を与えるよ。
二ッ
ふかいこゝろがあるなれバ たれもとめるでないほどに→ 本当に深い心があれば、だれかに言われなくても、自分からよいことをしたくなるよ。
三ッ
みなせかいのこゝろにハ でんぢのいらぬものハない→ 世界中の人の心には、良い行いの「たね」を育てる「でんぢ(土地)」があるんだ。
四ッ
よきぢがあらバ一れつに たれもほしいであらうがな→ もし良い心やよい場所があれば、みんなそこを大切にしたいと思うよね。
五ッ
いづれのかたもおなしこと わしもあのぢをもとめたい→ 神さまだって、だれもがもっているその良い心(よい畑)を育てたいと思っているんだよ。
六ッ
むりにどうせといはんでな そこはめい/\のむねしだい→ 無理やり「こうしなさい」とは言わないよ。どうするかは一人ひとりの心しだいなんだ。
七ッ
なんでもでんぢがほしいから あたへハなにほどいるとても→ 神さまはみんなの心(でんぢ)を育てたいから、いくらでも助けてくれるよ。
八ッ
やしきハかみのでんぢやで まいたるたねハみなはへる→ 天理のやしき(教会)は神さまの畑で、そこにまいた良い行いのたねは必ず育つよ。
九ッ
こゝハこのよのでんぢなら わしもしつかりたねをまこ→ この場所(天理)は、世界の畑。神さまも、ここにたくさんの良いたねをまくよ。
十ッ
このたびいちれつに ようこそたねをまきにきた→ みんなが一緒にたね(よい行い)をまきに来てくれたことがうれしいよ。
たねをまいたるそのかたハ こえをおかずにつくりとり
→ 良いたねをまいた人は、何も言わなくても、やがてちゃんと良い結果を受け取れるよ。
【ぜんぶまとめると】
やさしい言葉や行動も、ひのきしん(感謝の気持ちでの奉仕)になるんだよ。そして人の心はみんな「良いたね」が育つ畑みたいなもの。無理に押しつけなくても、心から「やりたい」と思った人がたねをまけば、それはきっと育って、良い結果が返ってくる。神さまも、みんなの心に良いたねをまいてくれるから、自分から進んで良いことをしようね、という教えなんだ。
【たいせつな教え(ポイント)】
- やさしい言葉も立派な「ひのきしん」
- すべての人の心に「良いたね」が育つ場所がある
- 良いたねをまけば、良いことが返ってくる(原因と結果)
- 神さまは、みんなの心を大事に育てようとしてくれている
- 自分の心で感じて、自分から進んで行動するのが大切